片山 恭輔 物語

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片山 恭輔 物語

片山恭輔の物語

はじめまして。

広島市東区矢賀新町で、美容室 be march を営んでいる片山恭輔です。

このページでは、僕がなぜ美容師になり、なぜ「老けさせない・傷ませない・残さない」という考え方にたどり着いたのか。

そして、なぜ be march という美容室をつくったのかを、少し詳しくお話しさせていただきます。


最初から、美容師に強い憧れがあったわけではありません

正直に言うと、僕が美容師になった理由は、最初はかなり曖昧でした。

学生時代は英語が一番成績もよく、勉強していて楽しかったので、英語系の大学に行きたいと思っていた時期もありました。

ただ、学力のことや、4年間大学に通うことへの気持ちを考えた時に、大学進学は自分には少し違うのかもしれないと思うようになりました。

そんな時、クラスメイトが美容専門学校のオープンスクールに行くと聞きました。

「じゃあ、俺も行ってみようかな」

本当に、それくらいの軽いきっかけでした。

でも実際に行ってみると、そこには今までの自分とは全く違う世界がありました。

服装も、髪型も、雰囲気も、空気感も、どこか自由で楽しそうに見えました。

当時はちょうど、カリスマ美容師という言葉にも憧れがある時代でした。

今思えばかなり単純ですが、「美容師ってかっこよさそう」「頑張れば稼げるかもしれない」「なんだか楽しそう」そんな気持ちで、美容師の道に進むことを決めました。

そして、広島県理容美容専門学校へ進学しました。


不器用で、技術はずっと下の方でした

美容学校に入ったものの、僕は本当に不器用でした。

技術テストでは、2年間ずっと下の方。

決して器用に何でもこなせるタイプではありませんでした。

でも、座学はそれなりにできましたし、級長というクラスリーダーのような役割を任せてもらうこともありました。

今までやったことのないことばかりで、新鮮で、楽しかった。

技術はうまくできなくても、知らない世界に触れている感覚があって、なんとか続けることができました。

この頃の経験は、今でも自分の中に残っています。

最初から上手くできる人ばかりではない。

できないことを、できるようになるまで続けるしかない。

その感覚は、今の自分の土台にもなっています。


新卒で入った美容室で、現実の厳しさを知りました

専門学校を卒業後、広島の大手美容室に新卒で入社しました。

そこから始まったのは、いわゆる美容師の下積みの日々でした。

朝は早く、夜は遅い。

営業後は練習。

他店へのヘルプに行くこともあり、連勤が続くこともありました。

同期も早い段階で辞めていきました。

僕自身も、その環境に耐えきれず、1年ほどで退職することになります。

美容師になると決めたものの、最初から順調だったわけではありません。

むしろ、逃げたような気持ちもありました。

自分には向いていないのかもしれない。

美容師を続けていけるのだろうか。

そんなことを考えていた時期もありました。


大阪で出会った恩師が、美容の見方を変えてくれました

その後、父の紹介もあり、大阪・梅田の美容室で働くことになりました。

そこで出会ったのが、今でも自分の中で大きな存在になっている恩師です。

広島でも大阪でも、下積みの大変さは変わりませんでした。

朝から晩まで仕事をして、練習をする日々。

ただ、その恩師は少し変わった考え方を持つ方でした。

美容業界の当たり前を、良い意味で壊してくれる人でした。

医師のセミナーに参加したり、石鹸を作ってみたり、当時話題になっていた湯シャンを数年にわたって試してみたり。

正しいかどうかをすぐに決めるのではなく、まず自分で知ること、試すこと、考えること。

この頃から、僕の中に「美容と健康は切り離せないのではないか」という感覚が少しずつ芽生えていたのだと思います。

髪を綺麗に見せるだけではなく、頭皮や身体、生活まで含めて考えること。

今の be march の考え方の種は、この頃に植えられていたのかもしれません。


健康を学びながら、自分自身は不健康でした

ただ、当時の僕自身の生活は、決して健康的とは言えませんでした。

朝も昼も食べない。

日中はタバコとコーヒーでやり過ごす。

夜にドカ食いをして、お酒を飲んで寝る。

そんな生活を続けていました。

髪もブリーチをして、毎月のようにカラーをしていました。

頭皮や髪に負担をかけている自覚も、今ほどありませんでした。

その結果、体調は少しずつ悪くなり、髪も細くなり、量も減っていきました。

美容師なのに、自分の髪や身体を大切にできていなかった。

今思えば、この経験もとても大きかったです。

自分自身が無茶をしてきたからこそ、髪や頭皮に負担をかけ続ける怖さを、人ごとにはできません。


地震、豪雨、台風。地元へ帰る決意

美容師を辞めようかと迷っていた時期に、大阪北部地震が起きました。

当時、震源地に近い場所に住んでいました。

月曜日の朝、マンションで過ごしていた時、突然、真下から突き上げるような揺れが来ました。

縦揺れのあとに横揺れ。

何が起きているのかわからず、ただ何かにしがみついていたことを今でも覚えています。

水道管が破裂し、断水や停電も起こり、余震も続きました。

そのすぐ後には、西日本豪雨が起こりました。

地元である広島、そして見知った地域も被災しました。

自分が知っているはずの景色が、土砂でまったく違う景色になっている。

幸い、身近な知人は無事でしたが、とても大きな衝撃でした。

さらに大阪では大型台風の被害もあり、近所の建物が壊れたり、電線が切れたりする光景も見ました。

人生は、いつ何が起きるかわからない。

そう強く感じた時、自分が本当にいたい場所はどこなのかを考えるようになりました。

そして、地元・広島へ帰ることを決めました。

2018年10月、広島へ戻り、縁あって前職の美容室に入社しました。

ここから、広島での第二の美容師人生が始まりました。


広島に帰ってからも、すぐに変われたわけではありません

広島に戻ってから、最初の1年ほどは、正直に言うと楽な方へ流れていました。

仕事終わりにコンビニで缶ビールを飲む。

タバコを吸う。

空いた時間にYouTubeを見たり、携帯ゲームをしたりする。

練習も、勉強も、今ほど真剣にはできていませんでした。

そんな時期がありました。

でも、その後、現在の妻と出会い、交際するようになりました。

少し時間が経った頃、ふと思ったんです。

「俺は、このままでいいんだろうか」

売上は少しずつ上がっていました。

でも、安定しているとは言えない。

お客様に自信を持って提案できるものも少ない。

新しい価値を届けられている感覚もない。

当時、29歳頃でした。

結婚もしたい。

子どももほしい。

でも、今のままでは、家族を守れる自分にはなれない。

そう感じるようになりました。


コロナ禍が、学び直すきっかけになりました

そんな時に来たのが、コロナ禍でした。

お客様がまったく来られなくなった時期がありました。

美容師としては本当に苦しい時期でした。

でも同時に、オンラインで学べる環境が一気に広がった時期でもありました。

僕はそこから、動画教材やオンラインサロンで学び直すようになりました。

カット、カラー、髪質改善、経営、発信。

さまざまな分野のオンラインサロンに入り、動画を見て、ノートに書き出し、1人で練習し、反復しました。

寝る間も惜しんで勉強していました。

「今までの自分を全部やり直そう」

「もう一度、1から学び直そう」

そう思っていました。

コロナが少し落ち着いてからは、県外のセミナーにも通うようになりました。

始発と終電の新幹線で、月に一度、半年間カットセミナーに通ったこともあります。

東京までセミナーに行ったこともあります。

そこで全国の美容師さんとつながり、今でもたくさんの方から学ばせてもらっています。


セミナーは、恥をかきに行く場所

学び始めて最初に感じたのは、自分の未熟さでした。

できない。

知らない。

今まで自分は何をしていたんだろう。

そう思うことが何度もありました。

とても恥ずかしかったです。

その時、大阪の恩師が言っていた言葉を思い出しました。

「セミナーは、恥をかきに行く場所」

その意味が、ようやくわかりました。

恥ずかしいからこそ、学べる。

できない自分を知るからこそ、変われる。

その感覚が、自分の中に残りました。

今でも僕は、学び続けることを大切にしています。

もっと自分にできることはないか。

もっとお客様にしてあげられることはないか。

そう考えることが、今の自分の習慣になりました。


トリートメントよりも大切なことがあるのではないか

たくさん学び、さまざまな商材を試す中で、ある時から疑問を持つようになりました。

「トリートメントって、本当に毎回必要なんだろうか」

もちろん、トリートメントが悪いという意味ではありません。

必要な髪もありますし、効果を感じられる場面もあります。

ただ、どれだけ良いトリートメントをしても、次回来店された時には元に戻っていることがありました。

一方で、サロンで毎回トリートメントをしなくても、ホームケアを丁寧にされているお客様の髪は、とても綺麗でした。

そこで気づきました。

本当に大切なのは、その場で何かを足すことだけではなく、日々のケアで髪を良い状態に保つことなのではないか。

トリートメントよりも、まずホームケア。

傷んでから足すよりも、傷ませないこと。

この考え方が、少しずつ自分の中で大きくなっていきました。


足すより、残さない。引き算ケアの始まり

次に着目したのが、カラーやパーマなどの施術後に髪や頭皮に残るものです。

カラーやパーマは、悪いものだとは思っていません。

髪色が変わることで気分が明るくなったり、白髪が気にならなくなったり、パーマで扱いやすくなったり。

お客様の毎日を前向きにしてくれる力があります。

ただ、薬剤を使う以上、髪や頭皮への負担はゼロではありません。

カラーやパーマに使われる薬剤には、それぞれ役割があります。

特に2剤は酸化剤です。

酸化は、美容において「老化」とも深く関わる考え方です。

だからこそ、施術後に余計なものを残さないことが大切だと考えるようになりました。

いろいろな処理剤やケア剤を検証し、常連のお客様にもご協力いただきながら試行錯誤しました。

カラーに必要なケア剤を組み合わせる。

施術後に残りやすいものをできるだけ取り除く。

髪や頭皮に余計な負担を残さない。

それを続けていくと、お客様の髪が少しずつ綺麗になっていきました。

色落ちが激しくなりにくくなったり、毛先を大きく切りたいという声が減ったり。

そこで確信しました。

足すことよりも、まず残さないこと。

これが、僕の考える「引き算ケア」の第一歩でした。


老けさせない・傷ませない・残さない

さらに学びを深める中で、薬剤除去や酸化ケアについて、より深く考えるようになりました。

そして、今の be march の大切な考え方である、

老けさせない

傷ませない

残さない

この3つにたどり着きました。

僕がやっている引き算ケアは、ただ髪を綺麗に見せるためだけの技術ではありません。

カラーやパーマを楽しみながらも、髪や頭皮への負担をできるだけ減らす。

酸化による負担や、将来的なアレルギーリスクにできるだけ配慮する。

10年後、20年後も、できるだけ健康な髪と頭皮でいられるように守る。

そんな「守りの美容」だと考えています。

自分自身、若い頃に髪や頭皮を雑に扱ってきました。

その結果、髪が細くなったり、ボリュームが出にくくなったり、頭皮が荒れてカラーがしづらくなった経験があります。

だからこそ、お客様には同じ思いをしてほしくありません。

今は何も感じていなくても、少しずつの積み重ねが未来の髪や頭皮に影響することがあります。

大切な髪と頭皮を任せてもらう以上、今だけではなく、未来の健康まで考えて施術したい。

それが、今の僕の美容師としての責任です。


親になって、仕事に対する価値観が変わりました

自分が親になってから、仕事に対する価値観は大きく変わりました。

我が子の成長を、近くでずっと見ていたい。

健やかに育ってほしい。

とてもシンプルで、当たり前の気持ちです。

でも、その気持ちが、僕の美容師としての使命を教えてくれました。

少しでも良い状態が続くように。

少しでも健康でいられる時間が長くなるように。

自分の親も、子どもも、大切な人たちも、いつまでも健康で若々しくいてほしい。

そして、お客様にもそうであってほしい。

そう思うようになりました。

美容室は、髪を切ったり染めたりするだけの場所ではありません。

これからの人生を、少しでも気持ちよく、前向きに過ごすための場所でもあると思っています。


独立を決めた理由

学べば学ぶほど、自分の中でやりたい美容がはっきりしていきました。

トリートメントで足すことよりも、まず傷ませないこと。

薬剤を使った後に、余計なものを残さないこと。

ホームケアまで含めて、髪と頭皮を長く守ること。

でも、勤めている環境の中では、自分が本当にやりたいことをすべて形にするのは難しい部分もありました。

目指したい美容と、当時の環境でできることに、少しずつ差を感じるようになりました。

それなら、自分の責任で、自分の信じる美容を形にしよう。

そう思い、独立を決意しました。

経営についても学び、独立のための勉強を重ね、物件を探し、融資を受け、準備を進めました。

そして、2026年3月、広島市東区矢賀新町に be march をオープンしました。


be marchは、未来の髪と頭皮を守る美容室です

be march は、派手に変わるためだけの美容室ではありません。

もちろん、今きれいになることも大切です。

でもそれ以上に、僕が大切にしているのは、未来の髪と頭皮を守ることです。

白髪、髪のパサつき、ボリュームの低下、頭皮の乾燥、肌の変化。

年齢を重ねる中で、悩みは少しずつ変わっていきます。

その変化に対して、その場しのぎではなく、長く付き合えるケアを一緒に考えていきたい。

髪だけでなく、頭皮や肌、日々のホームケアまで含めて、できることをお伝えしたい。

それが be march の考え方です。

カラーやパーマを楽しみながらも、できるだけ負担を残さない。

必要以上に足すのではなく、余計なものを引く。

その人本来の髪が、少しでも良い状態で続くように整える。

それが、僕の考える引き算ケアです。


最後に

僕は、最初から立派な美容師だったわけではありません。

何となく美容師になり、不器用で、逃げたこともあり、楽な方へ流れた時期もありました。

自分の身体や髪を雑に扱ってきたこともあります。

でも、だからこそ今は、髪や頭皮を大切にする意味がわかります。

学び続けることの大切さも、身にしみてわかります。

大切な頭皮と髪を任せてもらう以上、しっかり責任を持つ。

今だけではなく、未来の健康まで考えて施術をする。

そして、いつまでも若々しく、大切な人と笑い合える毎日のために、美容師としてできることを積み重ねていく。

それが、be march の原点です。

白髪、髪のパサつき、ボリュームの低下、頭皮の不安、年齢による髪の変化でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

無理に何かをおすすめするのではなく、今の髪と頭皮の状態を見ながら、これからどうしていくのが良いかを一緒に考えます。

あなたの髪と頭皮が、10年後も20年後も、少しでも良い状態でいられるように。

そのために、僕はこれからも学び続けます。

be march 代表 片山恭輔

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